■「敷物はどうなって作られた?。」

今現在でもハイキングにしても、運動会にしても、いちばんの楽しみはお弁当で、気持ちよくおべんとうを食べるために、どこかいい 場所を だれもがあちこちさがします。寒い季節なら日当たりのよい、風のこないとこ ろ。夏なら日かげで、そよそよと風のふくところがいいですね。
 でも、寒くても暑くても、共通する条件があります。なるべくやわらかくて、おしりの痛くないところ 、そして、かわいたところにすわりたいと思うでしょう。そこでたいていの人は、しば ふや、草のあるところをえらびます。しめっぽければ、シートや新聞紙をひろげます。  大むかし、氷の上で暮らしていた人類の祖先が、地上生活をするようになって最初に住んだのは、 自然のどうくつや、地面にほったあなでした。石の上は冷いし、地面はしめっぱかったでしょう。

 そこで人は、おしりを守ろうと、いろいろくふうをはじめます。 森に住む人は落ち葉などを集めてしき。草原に住む人は草を、水べに住む人はアシや水草をほし てしく。狩りをする人は、もちろん動物の毛皮を使ったと思います。

 木の葉はくさりやすかったし、ほし草はちくちくしたでしょう。毛皮はやわらかくてあたたかく、 しかもじょうぶで、申し分ないものでしたが、しきものになるような大きな動物をつかまえるのは、 まだすぐれた武器を持たなかったころの人間にとっては、いのちがけの大仕事だったと思います。

 水や食物や衣服のように、だれもが毎日必要とするものは、身近なところで、わりあいかんたん に手にはいるものでないとこまります。
 そこで人びとは、身近なところで手にはいる材料を、なんとかうまく使おうとくふうしました。

 かたいものを、さいてしなやかにしたり、ちくちくするものを、たたいてやわらかくしたり、小 さなものを、つづり合わせてシートにしたり……。

こうしてできあがっていったのがしきものです。おそらくいちばん歴史の古い家具といえるでしょう。

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