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研修 知恩院 文化財畳保存会合同研修
今年の畳ライフスタイルの総会及び勉強会の一環として、文化財畳保存会と合同研修会の運びとなりました。
研修場所 京都「知恩院」3月25日午後1時30分から3時30分までという限られた時間の中研修会が行
われました。知恩院に足を運ぶのは初めてというメンバーが大半でした。
建造物・仏像・襖絵・壁画・彫刻・彩色物など、どんな形で重要文化財を見られるのか期待と興味が大きく膨
らみ、ワクワクしながら先生を迎えました。
今回、案内・解説・説明をして頂いたのは、(社)全国国宝重要文化財所有者連盟事務局長「後藤左雅夫」
(ごとうさがお)先生にお越しいただきました。
先生の自己紹介が済み、三門(山門)から解説をしていただきました。
・三門
この知恩院の三門は日本現存の木造建築の門の中でも禅宗様式三門中最大の規模です。一般には山門と称す所ですが三門と書き、三門の意味は「さん三げだつ解脱(空・無相・無作)門」。三門は徳川秀忠により、奉行五味飢右衛門等のもとに造営、西向きに高い石段の上に建てられています。門は二階二重門・入母屋造りの本瓦葺き、二回の内部には知恩院の七不思議にも有る五味金右衛門夫婦の自作の木像が収められていました。
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知恩院に伝わる七不思議がある。今触れた三門の自作木像・鴬張りの廊下
忘れ傘・抜け雀・三方正面の猫・瓜生石・大杓子の七つがあります。 |
| ・経堂
三門を過ぎ次は経堂へ、中に入ることはないと思っていましたが、
今回特別に拝見させて頂くことになり、本当に感激しました。
内部には、経典6000巻の経本を安置し上下の軸で回る輪蔵が備えて
有り、内部全体は極彩色で絵が描かれていました。
建物は三間角、宝形造の屋根の身舎にもこしがついた二重屋根の形式。
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・大方丈・小方丈
共に寛永18年(1641年)の建築で単層入母屋造り桧皮葺の書院。狩野一派の筆で書かれた豪華な襖絵にいろど彩られた
多くの部屋が続いていました。大方丈の廊下にある杉戸に描かれた狩野信政筆の有名な絵で「三方正面真向の猫」が
ありました。その絵には親猫が子猫を愛む姿が表現されています。親が子を思う心、仏様の解釈で見ると私たちを何
時でも何処でも、見守っています。そんな慈悲のメッセージが込められていると感じました。
南側の中央に「鶴の間」、その奥に仏間、ここを中心に11室ありました。「上段の間」には天皇陛下御成りの間で玉
座が据えてあります。繧繝縁二畳台と二畳の上中心に御茵があり、やはり畳の方に興味が行くのは職業柄でしょうか。「菊
の間」の襖の絵も狩野信政筆、万寿菊の上に数羽の雀が描かれていたのが、あまり上手に描かれていたので雀が生命
を受けて飛び去ったといわれています。今ある襖絵には飛び去った後しか残っていませんでした。絵の巧みさを表し
た話だそうです。
御影堂の背後にある集会堂の前の「鴬張り廊下」
先生が解体修理の際、鴬張りを手がけている時に板を取り付けるのに金具で調整をしながら
工事をしたそうですが、きっちりとした仕事をするのが身につき、しっかりと板の金具を締めてしまい
お寺の人に、音がしないですね。と言われたそうです、そんな工事中のエピソードが有った話をする後藤先生。
そう笑いながら、和やかな雰囲気でさらに奥に進み知恩院本堂(御影堂)に入る。
その時、先生が下のほうを見てごらんと声をかけてくださいました。
その先を見ると、戸を固定する金具や焼き物あの時代にこんなおしゃれな品物が置かれてるなんて考えも
しませんでした。当時の高度な技術とデザイン性が見えました。
・御影堂
浄土宗開祖の法然上人の御影をお奉りしている所から御影堂と言われています。
私たちが伺った時、丁度五の日で御開帳になると教えていただき、ご尊顔を拝しました。
職業柄、先に畳に目をやっていて気が付くのが遅くなり失礼をしてしまいました。
流石、知恩院の本堂スケールも大きいのは勿論の事、細部まで手の込んだ仕事で先人たちの技術の高さが
際立って目に入りました。
御影堂正面の軒裏に骨ばかりとなつた傘が見えるのですが、
当時の名工「左甚五郎」が魔よけのために置いていったと言う説と、
知恩院32代の雄誉霊厳上人が御影堂を建てるとき、このあたりに住んでいた白狐が、自分の褄居がなくなるので新しい
褄居をつくってほしいと頼みその御礼に傘を置いて
知恩院をお守りすることを約束したと伝えられています。
傘は雨が降るとさすもので、水と関係しているところから
火災から守るものとして今日も信じられているそうです。
●今回文化財畳保存会の方々と合同研修会という形で同行させて頂いた事に大変感謝しております。
後藤先生の丁寧な解説・説明はとても分かり易く、頭の中に当時の職人の姿が見えてくるような感じがしました。また、私たちの小さな質問まで快くお答えくださり、誠にありがとうございました。
とても良い経験ができ、良い思い出ができました。
最後に私自身が感じたことは、「妙」この言葉を思いました。三門の中の木像、なぜそこに安置したのか?
本堂の屋根の一部に忘れ傘?抜け雀?三方正面の猫?瓜生石?大杓子?鶯張りの廊下?知恩院の七不思議「妙」な物・話そんな印象を得ました。しかし、それに付随して妙技(微妙なまでの高度な技術)が色々な所に
見え隠れするところがとても面白く感じました。当時の人々が知恵と技術の粋を集め表現をした建物を五感で感じることができました。また、機会を頂いたことに感謝しています。
重ねて、今回の関係者各位様には大変お世話になました。心より感謝申し上げます。
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